数年ごとに起こる若者の炎上事件

チェーン店で起こる迷惑行為が続いている

近年、チェーン店での迷惑行為がSNSで炎上する事件が相次いでいます。
大きくテレビでも取り上げられた事件としては、大手寿司チェーン店での、いわゆる「寿司テロ」があります。
高校生が店内の席で悪ふざけをしたものを動画に撮って、SNSにアップしたものが炎上したものです。

ひどい迷惑行為ですが、こうした炎上事件は昔からありました。
しかも社会問題となってメディアでも大きく取り上げられてきましたたから、そんなことをしたら大変なことになる、と考えないのでしょうか?

若者による迷惑行為は、世代交代が起きていると言われています。
10代後半から20代前半くらいの若者がいろいろなお店でこうしたことを行っているのですが、以前に問題になったことを見聞きしているはずです。
それでも、過去の教訓から学ぶことがなく、繰り返されてしまうというのは悲しいことです。

少し以前とは違うこととしては、今回はお店側が厳しい措置を取っているということです。
寿司テロをやらかした犯人は地元の高校生ということで、後日親と一緒に本人がお店に来て謝罪したということです。
それでも、お店側は警察に対して被害届を出して、その責任をしっかりと取らせることにしています。
たとえお客様であっても、裁判沙汰となっても責任追及をするという姿勢がはっきりと分かります。

どうして教訓が受け継がれないのか

どうしてこうした問題が世代を超えて続いているのかということですが、その背景にはSNSが今まで以上に普及したことで、個人がより情報を発信しやすくなっていることがあると思います。
特にInstagramやTwitter、TikTokなどいくつものアプリが出てきていて、一つのアプリにアップされた動画が別のアプリにも転載されるというのは大きいです。
今までよりもずっと拡散力が強くなっていますし、若者たちも今までよりずっと気軽に動画を投稿したり、動画を転載したりしているのです。
大人が若者に対し、上手にSNSを使う方法や正しくコントロールする方法を教えられなくなっていることも関係していると思います。

こうした環境がある中で、若者の承認欲求が満たされないという点が根本的な原因となっているのかなと感じています。
周りから認められたい、何かで注目を集めたいという気持ちが、リアルな家族関係や友だち関係ではなく、SNSの中でしか満たされなくなってきているということです。
その欲求に自分をコントロールできなくなって、迷惑行為をして動画投稿をしてしまうわけです。
こうしてみると、個人的には家族や本当に良い友だちとの関係というのが希薄になっていたり、きちんと若者に教えてあげられる大人が少なくなっているのかなという気がして、悲しくなってしまいます。