新天皇のパレード車がトヨタの「センチュリー」になった話
新天皇のパレードについて
2019年4月30日には天皇陛下が退位され、次の日の5月1日には皇太子さまが新天皇に即位されます。
新天皇の即位のお披露目として「祝賀御列(おんれつ)の儀」が10月に行われますが、その時に使用されるパレード車に、トヨタのセンチュリーが選ばれたというニュースが大きな話題となりました。
平成の次にくる新元号も近く発表されますし、日本の新しい時代がやってきますね!
私も日本国民の1人としてどんな儀式やパレードになるのか少し楽しみにしています。
センチュリーが選ばれた理由
センチュリーと言えばトヨタ車の中でも最高級車として知られていますよね。
トヨタ以外にも、日産、ホンダ、ベンツ、ロールスロイス、BMWの6社の選択肢があり、条件を満たしたトヨタのセンチュリーが選ばれたとのことです。
センチュリーが選ばれた理由とは、国内で入手できること、同じく式で車列を組む他車よりも大きくて車格が高いこと、後部座席が広いこと、そして安全性能と環境性能が高いこと、これらの新車の要件を満たしていたのがセンチュリーだったということらしいです。
また、儀式のためには沿道から後部座席にお座りになる新天皇と皇后両陛下が見えやすいこと、期日までに十分余裕を持って納車できること、儀式が終わった後も有効活用できて、日頃のメンテナンスもしやすいことなども考慮されたとか。
ただ、前回のパレード車であるロールスロイス車を修理して使用する案もあったらしいですが、修理に1000万円もかかることと、なぜ国産車にしないのかとの批判が出るかもしれないという事情もあり、国産メーカーの新車が選ばれたとも言われていますね。
このトヨタのセンチュリーは、東京オリンピックでも活用される予定だそうです。
歴代のパレード車
天皇陛下や皇族の方々が乗る車を御料車と呼びますが、御料車は複数台導入されており、新天皇の即位の際にパレード車として使われるオープンカーは、先代の天皇皇后両陛下の即位の礼の時と、皇太子同妃両殿下のご結婚の際の祝賀パレードに使われたロールスロイス コーニッシュⅢとなります。
この車は約4000万円で購入したらしいですが、その2回しか使用されずに廃車となり、現在宮内庁が展示用として保管しているそうです。
歴代の御料車には、初代ダイムラー・ランドレー、2代目にロールスロイス シルバーゴースト、3代目にベンツ 770グローサー、4代目はキャデラック 75リムジン、5代目に国産車の日産 プリンスロイヤル、6代目はトヨタ センチュリーロイヤル、となっています。
初代はなんと100年程前に導入されたという御料車ですが、色々な時代背景や国際社会での日本の立場が反映された選択となっているようです。