けんいちの独り言日記 > 働き方 > AI時代、上司はいらない?

最近、部下との1on1ミーティングで妙な違和感を覚えることが増えました。
「実はもう、ChatGPTに相談して方向性は決めてきました」という言葉を聞く機会が増えたからです。
以前なら私に相談していたような内容も、AIと壁打ちして整理してから報告に来ます。
正直、複雑な気持ちになります。

生成AIの業務活用が当たり前になった今、部下たちはAIを「もう一人の相談相手」として使いこなしています。
プレゼン資料の構成、メールの文面、企画のアイデア出し。あらゆる場面でAIが登場します。
そして気づいたのは、AIには人間の上司にはない強みがあるということ。

AIの傾聴力は、人間を超えている

AIと話していて楽だと部下が言う理由がわかってきました。
AIは感情的になりません。
機嫌が悪い日もありません。
どんな初歩的な質問をしても、馬鹿にしたような態度を取りません。

「それくらい自分で考えろ」と言いたくなる場面でも、AIは丁寧に答えてくれます。
24時間365日、いつでも相談に乗ってくれます。
部下にとっては、上司の顔色を伺う必要もなく、純粋に問題解決に集中できる環境がそこにあります。

実際、私自身もAIを使ってみて驚きました。
どんな話題でも受け止めて、整理して、選択肢を提示してくれます。
批判も否定もせず、ただ純粋に話を聞いて、一緒に考えてくれます。
これは確かに、人間にはなかなかできない芸当です。

部下の立場で考えれば、AIの方がストレスフリーなのは当然かもしれません。
上司への報告は結果だけでいい。プロセスの相談はAIと済ませる。
非常に効率的です。

上司の存在意義はどこにあるのか

AIが優秀な相談相手になればなるほど、私たち上司の役割は何なのか考えてしまいます。
指示出し?AIの方が的確かもしれません。
アドバイス?AIの方が幅広い知識を持っています。

しかし、最近気づいたことがあります。
部下がAIと相談して出した結論を持ってきたとき、私ができることがありました。
それは「責任を取る」ということです。

AIは提案はできても、その結果に責任は取れません。
失敗したときに謝罪に行くのも、成功したときに部下の頑張りを評価するのも、人間の上司の役割です。
そして何より、部下の成長を心から願い、時には厳しいフィードバックも含めて、その人のキャリアを本気で考えられるのは人間だけです。

AIは素晴らしいツールです。
部下がAIを活用して自律的に動けるようになったことは、むしろ喜ばしいことかもしれません。
でも、最後に人と人をつなぎ、チームを一つにまとめ、ビジョンに向かって導いていく。
そんな泥臭い、人間臭い部分は、まだまだ私たち上司の仕事なのかもしれません。

AIと共存する時代の上司像。
それは、AIにはできない「人間らしさ」を発揮することなのでしょう。
部下がAIと相談して持ってきた答えに、人間としての温度を加える。
それが、これからの上司の役割なのかもしれません。