気になっていた「ホモ・デウス」を読んだ感想

ブックカバー付き本

ホモ・デウスとは?

ホモ・デウスは、歴史学者のユヴァル・ノア・ハラリ氏によるサピエンス全史の続編として書かれた上・下の2冊で構成されています。
これから先、人類はどこへ向かうのかという問いをテーマにしていますが、答えが書かれているわけではなく、これまでの人類の歴史を辿り、様々な最新科学の研究結果を提示しながら自分たちで考えるよう促す本となっています。
ハラリ氏の前作、サピエンス全史が爆発的に売れたために、新著であるこのホモ・デウスも注目を浴びていて、ずっと気になっていたのですが、ようやく手にとって読むことができました。

ホモ・デウスのあらすじ

そもそもホモ・デウスというのは、猿を意味するホモ、神を意味するデウス、つまり神の猿を意味しています。
この本が示すものは、ホモ・サピエンスがこのままテクノロジーを突き進めると、ホモ・デウスが誕生するのではないかということです。
もちろん、それが人類なのか、他の何者か…という流れで話が進められていきます。

飢餓や疫病、そして戦争がなくなっていく未来、人類が目指す先は不老不死、あるいは幸福、神性など。
人類にとって直視しづらい内容も含まれていますが、深い考察とともに書かれており、そうならないために考えなければいけない、という示唆がなされているようにも思います。
ハラリ氏によれば、そのような最悪の未来になるというわけではなく、人類が考えるきっかけになればと書いた本ということなので、我々読者としてはしっかりと読んで考える必要がありますね。

ホモ・デウスの感想

ホモ・デウスを読んだからと何か大きく変わることはないですが、かつて人類にとって問題であった飢餓、疫病、戦争が改善された後、人類はどうするのかという先について、心と意識、そして動物との関わりについても書かれています。
科学の発展がもたらすものは何か、コントロールがしやすい未来になり、自己も魂も否定することが可能になります。
宗教や政治と科学の関係、そしてハラリ氏が意味する神について、大変面白く読みました。
気になる方は、ぜひ電子版もありますので入手してみてください。